国内でファンド・オブ・ファンズの設定が可能になったのが1999年です。そして、その第1号が、2000年9月に設定された、三菱UFJ投信(当時は確かパートナーズ投信だったと思います。)の
『ファンド・オブ・オールスター・ファンズ』です。
私が社会人になったのが2001年ですが、つばさ証券(現・三菱UFJ証券)の店舗の前を通るたびに、そのポスターが目に入ってきました。当時は、「投資信託に投資する投資信託かー、すごいなぁ。」と純粋に驚いていたことを記憶しています。
このファンドの特徴は、日本株で実績のある運用会社が総力を結集して、日本企業の株に投資するということです。設定から7年近く経過し、その後どうなっているかが気になったので、ウィークリーレポート(07/04/13)を読んでみました。
現在、組入れられているのは、
三菱UFJ 日本株・スター・ファンド(適格機関投資家用)
フィデリティ・日本株ファンド(適格機関投資家用)
ゴールドマン・サックス日本中・小型株ファンド(適格機関投資家用)
ブラックロック日本株ファンド(適格機関投資家用)
モルガン・スタンレー 日本成長株ファンド(適格機関投資家用)
です。
確かに、機関投資家向けのファンドを組入れているので、個人では個別に買えないものをパッケージにしているという点では、ファンド・オブ・ファンズ形式のメリットを享受しているように思えます。
次に運用成果ですが、
1年 | 3年 | 設定来 | |
ファンド | -8.25% | 39.49% | 9.81% |
TOPIX | -0.96% | 43.07% | 17.36% |
というように苦戦しているようです。
純資産総額は約380億円もあるわけですが、ここ数年の日本株の上昇に反比例するかのように減少傾向にあります。
苦戦の理由が、組入れファンドの選定にあるのか、もしくは解約の増加で思うような運用が出来なかったのかはよくわかりません。
それより気になるのが、設定当時の情熱みたいなものを今での運用会社が持ち続けているのかどうかです。たぶん販売会社でも力を入れているわけではないと思います。せっかくいい(と思われる)商品を作ったとしても、その継続に力をいれなければ、投資家自身は特に思いいれがないため、簡単に解約してしまいます。それを補うために、また目新しい商品を設定して販売会社にがんばって売ってもらわなけらばならないといういサイクルです。
「国内初の・・・・」という文句が、ただの資金集めではなかったと証明されるように、期待したいと思います。380億円という規模のファンドは、決して小さくはないのですから。
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