本日の日本経済新聞15面の「くらしナビ」に、
「ネット専用投信、増えたが」
という記事が載っていました。
それによると、大手銀がネット専用投信を拡充しているが、販売手数料を割り引く動きが広がっていないそうです。品揃え的には、リスクの高い新興国投信などが中心とか。
大手銀がネットで投信を買えるようにしているのは、それによって収益拡大を狙っているというよりも、「一応ラインナップを揃えていますよ」というスタンスを示したいからなのでしょう。そのうえで、あくまでも店頭での販売をメインに稼ぎたいというバランスを保っているわけです。
このバランスは絶対に崩すわけにはいかない。販売手数料をさほど下げずにかつ品揃えを限定することにより、店頭で説明を受けて「じゃあネットで買うわ」という行為を商品・手数料の面で防ぐことが出来るわけです。家電量販店でさんざん説明を聞いて、家に帰ってネットで購入という構図と同じようなことですね。
店頭で扱っている商品と同じものをネットで扱うと、必然的に「なぜ販売手数料が同じなんだ」という声が出てきますし、その声に応じて手数料を引き下げると、多くの社員を抱える銀行はコストをカバーできなくなる。だから、そのバランスを保ち続ける必要があるのです。
多くの人件費がかかる銀行にとって、この作戦はある意味当然で正解とも言えるわけですが、将来的に自立した個人が増えて、店頭の顧客が少なくなれば、その次にはネットに注力して自分の銀行自体からお金が出て行くことを阻止しなけらばならなくなるでしょう。
しばらくはこのバランスが崩れることはなさそうですが、コスト面で優位に立っているはずのネット証券やネット銀行についても、まだまだ努力が伝わってこないと感じるのは私だけでしょうか。
私の投資信託による運用の状況と、投資信託全般の話題についてのブログです。
2007-08-26
大手銀行 店頭とネットの販売手数料
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