私の投資信託による運用の状況と、投資信託全般の話題についてのブログです。

2007-04-30

確定拠出年金 論点整理メモ

当ブログにおいて、確定拠出年金(主に個人型)について度々書いておりますが、それらで述べた問題点を、加入者としての立場も踏まえて整理してみました。

1.導入
(1)投資教育
  確定拠出年金制度を知る前に、投資知識をある程度知らなければ、「さあ、自分で運用してください」といわれても対応できるはずがない。
(2)制度自体の理解
 企業型の加入者数は約200万人、個人型が7~8万人という規模であるが、本当に理解している人は、少数だと考えられる。特に企業型の加入者の場合、会社から手渡された書類をただ書いただけで、内容まで把握できていないケースが多い。転職者の6割が手続きを放棄している現実がそれを象徴している。

2.運用
(1)拠出
 拠出限度額が低い。特に、私のような個人型に加入するでサラリーマンは月額上限が18,000円。この水準では、毎月の手数料が相対的に高い水準になる。企業型においては、従業員も拠出を行えるいわゆる”マッチング拠出”の導入が必要との声も。
(2)商品切替
 自分で商品を切替を行って初めて分かったことだが、その手数料が意外に高かった。積み立て残高が少ないうちに頻繁に切り替えると割高になる。この点も、最初にしっかり制度や商品を理解していれば、防げたこと。私が利用する運営管理機関は、この手数料が明記されていないという問題も。
(3)運営管理機関
 企業型の場合は、実施主体が企業であるため、加入者に運営管理機関を選ぶ余地がない。企業は、加入者のために手数料や商品構成を考えて運営管理機関を選ぶ必要がある。
 個人型の場合は、どの運営管理機関を選ぶのかが、非常に重要であるが、選択肢は多いが、選ぶための判断材料が少ない。
(4)特別法人税
 平成20年3月末まで凍結されているが、加入者の多くは元本確保型で運用しているため、凍結解除後は元本割れを引き起こす可能性がある。

3.退職、転職
(1)手続き
 1の導入でも述べたが、確定拠出年金制度自体が複雑(そうに見える)ため、転職者の6割が放棄という現実がある。放棄というよりも、手続きが必要なこと自体を知らないことが結果放棄となっている。
(2)運用指図者
 加入資格を喪失(第3号被保険者)になると、運用指図者として、拠出を行わずに積立資産を運用のみ行うことになるが、当然その手続きも行わなければならない。条件によっては(加入3年以下もしくは資産残高50万円以下等)、途中解約ができるが原則60歳になるまで、引き出せない。この条件緩和が必要。米国401Kでは、ペナルティーを支払った上で中途引出し可能とのこと。
 また、運用のプロでもないのに、追加拠出機会なしで60歳まで運用しろというのもなんだか不安。

4.給付
 (1)脱退一時金に関しては、上記の通り、制限の緩和が望まれる。


現時点では、以上のようなことが考えついた論点です。今後も修正・追加等行っていく予定です。
 

2007-04-27

繰上償還の異議申立が2分の1超

私は初めて見たのですが、繰上償還を取止める公告が日経新聞に載っていました。

それによると、コメルツ投信投資顧問の「ポーラスター・オプションファンド(愛称:盆栽名人)」の繰上償還に対する異議申立が、受益権総口数の63.5%と1/2を超えたことにより、信託終了しないことになったとのこと。今後は基準価額の回復に努めるそうです。

一般的に、運用会社が投信を繰上償還させる時は、受益者保護のために最善の方法だという大義名分のもとに行われるわけですが、多くの受益者が売却してしまったから、後に繰上償還となるわけで、どっちかといえば、運用側・売る側の保護のような気がするのは私だけでしょうか?

そもそも、簡単に売却されてしまうような商品を作らないでほしいですね。

2007-04-26

は?「野球協約違反」

投資信託を保有していても、個別株については気になるところです。
ここ最近は、楽天対TBS、ペンタックス対HOYA・スパークスのニュースが多いですが、そんな中で、気になる記事を見つけました。

本日付のフジサンケイビジネスアイの1面、「M&A 攻防激化」です。

記事によると、楽天のTBS株の買い増しに関して、TBS側が、「野球協約」に違反すると警告する文書を送付したというのです。

これを読んだ瞬間、「は?それを持ち出すか」とびっくりしました。

楽天の買い増し行為が、TBSの企業価値を高めるのかもしくは低くすることになるのかが一番の論点のはずなのに、野球協約に違反してるから買い増しをやめなさいなんて、なんて次元の低い反論なんだと思いませんか?そんなことを持ち出さずにTBSの株主にとって楽天との経営統合はメリットがないと言い続ければいいのにと感じます。

まあ、楽天があそこまでTBSにこだわり続ける意味もよくわかりませんが。・・・・・

ところで、私の保有するハイブリッド・セレクションの運用報告書を調べてみたところ、前期末時点では、楽天やTBSは含まれていないみたいです。ついでに、HOYAは売却したようでした。

2007-04-25

売却方法は選択できるのかな

先日、買取請求と解約請求の違いをおさらいしましたが、私が投資信託を買った投信スーパーセンターでは、売るときにどうなるのだろうかと気になっていました。

そこで、ログイン後に売却ボタンを押して確認すると、ちゃんと最初に売却方法の選択画面が現れて、買取請求と解約請求が選べるようになっていました。

他のネット証券でも当然同じように選択できるのでしょうか?他証券では投信を買っていないのでわかりませんが、おそらく選択できるのでしょう。

対面取引でも、きちんと説明されているのかが気になるところです。

2007-04-24

REITと課税免除措置と投資ファンドと

2月にJ-REIT分配金減額の可能性について触れましたが、FCレジデンシャル投資法人の上位3投資家が投資口の過半数を取得していたため、決算期末までにこれを解消しなければ、投資法人は課税免除措置が受けられなくなるところでした。

結局、今日の新聞によると、FCレジデンシャル投資法人の設立母体のファンドクリエーションが、筆頭投資主のプロスペクト・アセット・マネジメントなどから投資口を買い取って難を逃れたわけですが、プロスペクトは、最初からこのつもりだったのかもしれませんね。

ぎりぎりの水準まで保有してJ-REITの課税免除措置のメリットを最大限享受する。資金をイグジットする際には、市場で売らずに相対で売る。そんな戦略だったのでしょうか。

プロスペクト側も、大量取得をするということはリスクをとっているわけで、文句は言えないわけですが。それにしても、賢いですね。

私の勝手な想像ですから、あまり参考にしないでください。

2007/04/20の繰上償還ファンド

■インベスコ 海外債券オープン/インベスコ投信投資顧問
設定:2001/08/17
■GT グローバル 国際債券ファンド/インベスコ投信投資顧問
設定:1997/07/01

二つとも世界の主要国の公社債に投資するタイプですが、毎月分配型ではないです。ここ数年人気の毎月分配型のファンドでも償還になるのが当然出てくるんでしょうね。

2007-04-23

2007/04/23の繰上償還ファンド

インデックスオープン225/三井住友アセットマネジメント

やっぱり、インデックスファンドも繰上償還するんですね。
日経225よりTOPIXのほうが主流だと考えられますし、インデックスファンドは特徴の差が出にくい分、信託報酬の高低やブランド力で差が出てくるのでしょうか。

2007-04-20

今月はエマージング系の設定が多いような

4月の新規設定ファンド(除くDC、ラップ用)を眺めていたら、いつもよりエマージング諸国へ投資するファンドが多いような気がします。

■三井住友・中国A株・香港株オープン
■ダイワ・アジア新興国株ファンド
■日興・アシュモア・グローイング・マルチストラテジー・ファンド(愛称:ネクスト・スター)
■アジア・ダブルプレミア・ファンド<愛称:龍虎>
■シュローダー・エマージング・ソブリン債券(現地通貨建て)ファンド(1年決算型)愛称:『さいけん太郎』
■シュローダー・エマージング・ソブリン債券(現地通貨建て)ファンド(毎月決算型)愛称:『さいけん太郎 毎月分配』
■シュローダー・エマージング株式ファンド(1年決算型)愛称:『かぶしき花子』
■シュローダー・エマージング株式ファンド(3ヵ月決算型)『かぶしき花子 3ヵ月分配』
■DIAM VIPフォーカス・ファンド
■三井住友・A株メインランド・チャイナ・オープン
■アジア優良株ファンド

4月の新規設定の半分近くを占めてます。

「今なら売れる」 という確信があるんでしょうね。

2007-04-19

けっこう濃い内容です。

各運用会社のWEBサイトを毎日チェックしているのですが、その中で他とは少し趣の異なるところがあります。

それは、ピムコジャパンリミテッドのWEBサイトです。ピムコは、債券に特化したアクティブ運用会社としては世界最大規模です。

何が違うかというと、レポートが充実しているところです。マクロ経済のことやエマージング債券のこと、各種債券の仕組みなど、はっきりいって濃いです。でもかなり勉強になります。

現在アップされているレポートで、アセット・アロケーションやインデックス投資に興味のある方々の心をくすぐりそうなものが、『戦略的資産配分と商品』です。

このレポートは、ピムコがあのイボットソン・アソシエイツ社に分析を依頼したものです。約50ページに及びますが、ベテラン投資家の皆さんはぜひ読んでみてください。

ピムコジャパンリミテッドのWEBサイトはこちら

ピムコジャパンリミテッド高野社長のインタビューはこちら

2007-04-18

投資先企業のガバナンス改善を求める機関投資家自身のガバナンスの改善

本日4月18日付けの日経新聞で気になった記事が、
機関投資家にもガバナンス必要
です。

(引用)日本の場合、金融機関系の投資会社などが親会社の取引先に配慮し議決権行使を差し控えていると国際的に問題視されてきた。


なるほど。つまり投資信託にこれを当てはめると、以下のようになるということでしょうか。

本来ならば、A投信は、投資家(受益者)の利益のために議決権行使等を通じて、投資先B自動車に対して改善要求しなければならない立場であるが、親であるA銀行の大事な大事なお客さんだから、その関係をぶち壊すことなんて出来ない、という図式です。

「投信運用会社自身のコーポレート・ガバナンスが機能していないくせに、それを棚に上げて、投資先にはコーポレート・ガバナンスの改善を求めるとは何事だ!」と皮肉られそうですね。

やっぱり独立系投信じゃないとダメ?ってことにも受け取れます。

そんな受け取り方をされないためにも、投信運用会社は、議決権行使状況を詳しく開示するべきでしょう。(開示するだけではなく、伝える努力も)

投信運用会社全体の議決権行使状況については、過去の記事をどうぞ。

2007-04-17

国内初のあの投信

国内でファンド・オブ・ファンズの設定が可能になったのが1999年です。そして、その第1号が、2000年9月に設定された、三菱UFJ投信(当時は確かパートナーズ投信だったと思います。)の
『ファンド・オブ・オールスター・ファンズ』です。

私が社会人になったのが2001年ですが、つばさ証券(現・三菱UFJ証券)の店舗の前を通るたびに、そのポスターが目に入ってきました。当時は、「投資信託に投資する投資信託かー、すごいなぁ。」と純粋に驚いていたことを記憶しています。

このファンドの特徴は、日本株で実績のある運用会社が総力を結集して、日本企業の株に投資するということです。設定から7年近く経過し、その後どうなっているかが気になったので、ウィークリーレポート(07/04/13)を読んでみました。

現在、組入れられているのは、
三菱UFJ 日本株・スター・ファンド(適格機関投資家用)
フィデリティ・日本株ファンド(適格機関投資家用)
ゴールドマン・サックス日本中・小型株ファンド(適格機関投資家用)
ブラックロック日本株ファンド(適格機関投資家用)
モルガン・スタンレー 日本成長株ファンド(適格機関投資家用)
です。

確かに、機関投資家向けのファンドを組入れているので、個人では個別に買えないものをパッケージにしているという点では、ファンド・オブ・ファンズ形式のメリットを享受しているように思えます。

次に運用成果ですが、

1年3年設定来
ファンド-8.25%39.49%9.81%
TOPIX-0.96%43.07%17.36%

というように苦戦しているようです。

純資産総額は約380億円もあるわけですが、ここ数年の日本株の上昇に反比例するかのように減少傾向にあります。

苦戦の理由が、組入れファンドの選定にあるのか、もしくは解約の増加で思うような運用が出来なかったのかはよくわかりません。

それより気になるのが、設定当時の情熱みたいなものを今での運用会社が持ち続けているのかどうかです。たぶん販売会社でも力を入れているわけではないと思います。せっかくいい(と思われる)商品を作ったとしても、その継続に力をいれなければ、投資家自身は特に思いいれがないため、簡単に解約してしまいます。それを補うために、また目新しい商品を設定して販売会社にがんばって売ってもらわなけらばならないといういサイクルです。

「国内初の・・・・」という文句が、ただの資金集めではなかったと証明されるように、期待したいと思います。380億円という規模のファンドは、決して小さくはないのですから。

2007-04-16

新規設定バブル再び?

社団法人投資信託協会が発行している月刊誌『投資信託』を購読しています。日本や世界の投信の統計等が掲載されています。年間購読は税込・送料込6,800円です。
その中で、気になった統計がありました。追加型株式投信の本数と、毎年の新規設定数の推移です。



青線・左軸がファンド数の合計です。1985年は、たったの113本しかなかったことに驚きました。そして10年間で10倍ほどに増えています。06年には、当時の約20倍の2300本近くになっております。

さらに興味深いのが新規設定の数です。

赤線・右軸が新規設定数の推移です。89年前後のバブル、2000年前後のITバブルと呼ばれた時期など、マーケットのピーク、もしくは少し遅れるかたちで設定数の伸び率が比例しているようです。ここには記載しておりませんが、単位型株式投信の方が、90年代半ばごろまでは新規設定の主流だったようです。

現在、新聞・雑誌等で投資信託ブームが盛んに伝えられているようですが、確かにここ数年の新規設定数伸びからも、ブームと言えるかもしれません。

過去のブームの特徴は、まさに”ブーム”に終わったことです。マーケットが調整し、ブームが去ると、「投資信託は駄目だ、絶対損する」などという投信停滞期がやってきます。停滞期が去ると、また売る側も買う側もそれを忘れて、「次こそは」と、参入しようと新規設定を行い、買いに走ります。

この繰り返しでは、「貯蓄から投資へ」なんて出来るはずもなく、ただマーケットに振り回されるだけに終わります。

ブームだからこそ、販売・運用側は投資教育に力を入れ、投資家は勉強しなければならないと思います。マーケットを、上昇時のだけで捉えてしまうと、後に「やっぱり儲からない」となります。上昇・下落を含めたで捉えれば、下落の時への備えや行動が身につくはずです。

現在のままでは、またブームが去り、投資家は投信への恨みを残したまま退場し、大量解約に遭遇した運用会社や販売会社は数年間の停滞期を耐えしのぐというサイクルへ後戻りしてしまう懸念があります。

売ることばかりを優先せずに考えるべきこと、買うこと・儲けることばかりを優先せずに考えるべきことがあるはずです。


2007-04-13

解約請求と買取請求の違いをおさらい

投資信託を換金するときには、解約請求と買取り請求があり、少しややこしいので復習もかねて表にしました。


解約・買取請求の早見表
解約請求・満期償還で儲け
(配当所得)
買取請求で儲け
(譲渡所得)
株式の売却で儲け
(譲渡所得)
解約請求・満期償還で損
(みなし譲渡損失)
×
買取請求で損
(譲渡所得)
×
株式を売却して損
(譲渡所得)
×

特定口座で買取請求しておく方が、楽チンで無難だということでしょうか。

2007-04-12

長期投資のための分散投資である

ここ数年の投信市場への資金流入の大きな要因の一つが、ファンドオブファンズ形式で国際分散投資するバランス型ファンドです。

国際分散投資が大事であることは言うまでもないのですが、バランス型ファンドひとつひとつの資産の組合せ方は多岐にわたります。投資家にとって、どのバランス型ファンドに投資すべきか(または投資すべきでないのか)は、非常に悩ましいことかもしれません。

ファンドゲット.comでは、バランス型ファンドをそれぞれどのアセットクラスかに投資するかによってカテゴリー分けしています。以下の表は、バランス型ファンドのうち、株式と債券に投資するものと株式と債券と不動産に投資するものについて、それぞれどんな組合せのファンドが存在しているかを示したものです。

■バランス/株式・債券 

国内株式国内債券外国株式外国債券
1
2
3
4
5
6


■バランス/株式・債券・不動産

国内株式国内債券外国株式外国債券J-REIT外国REIT
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10


以上のように、株式と債券に投資するといっても、国内資産と外国資産を分けると6種類あり、株式と債券と不動産に投資するものでは10種類に分類できます。さらに、外国資産といっても、さらに先進国とエマージングに分かれたりと、細かくすれば、きりがありません。

ここまで分かれているということは、アセットアロケーションに正解はないことの証でもあります。その一方で、販売側の論理で、投資家の目先を変えるために、あえて新しい組合せを提案している点も否めません。

正解がない以上は、出来るだけシンプルにしたほうがいいのではないでしょうか。多くの人にとって、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4つで十分ではないかと思っています。もちろん、勉強したうえで、その他のアセット(オルタナティブなど)を組合わせることはいいことです。

私自身は、バランスファンドを積極的に買いたいとは思いません。一万円からでも分散投資できるのは魅力のひとつではありますが、自分でシンプルに組み立てていくつもりです。数種類のファンドに投資できる余裕ができるまでは、日本株ファンド1本でやっていきます。

バランス型ファンドに投資したいと思っている方へアドバイスするとすれば、その運用会社が、本当に長期間にわたって運用してくれそうかどうかをまず考えて欲しいということです。何のために国際分散投資するかというと、長期間にわたってリスクを低減させて安定したリターンを得るためなのですが、数年で繰上償還になるバランス型ファンドもあるからです。

バランス型ファンドの一つで、一時期に流行ったターゲットイヤー型ファンドがありますが、目標は何十年も先なのに、設定から数年で償還しまったものも現実にはあり、これは笑えない話です。運用・販売サイドが、品揃えの一つとして、安易にバランス型ファンドを設定すると、こうなってしまう恐れがあるのです。

何十本、何百本の商品を抱えている運用会社のバランス型ファンドがいまいち信用できないのには、そんな心配があるからでもあります。

個人投資家は、運用会社の長期にわたる本気度と覚悟が伝わってくるようなバランス型ファンドを選ぶべきでしょう。

2007-04-11

確定拠出年金 投信預け替え完了!だけど・・・

3月2o日に、確定拠出年金に組入れている投資信託のうち、一部入れ替えを発注しました。
大和住銀DC外国株式ファンドを売却して、ステート・ストリートDC外国株式インデックス・オープンを買付したのです。

理由は、信託報酬が1%近く違うからです。また、外国株式に関しては、アクティブ運用でなくてもいいかなと考えるようになったからでもあります。

それから2週間後の4月3日に入れ替えが完了しました。入れ替えに伴い、やはり手数料が必要なわけですが、合計で944円(運営管理機関手数料等818円、事務委託先金融機関手数料等)が徴収されていました。毎月の掛金が下限の5,000円でしかも運用資産自体が小さい私にとっては、大きな出費です。信託報酬を安くしたところで、この手数料で簡単に吹き飛ばされますが、私が掛金を上げれば解決する問題でもあります。

ただし、個人型の拠出の上限は18,000円ですから、この上限額引き上げに関しては、確定拠出年金の制度改正へ向けての大きなポイントですね。また、運営管理機関の「手数料一覧表」にはこの預け替え手数料が記載されていないので、そこはしっかりと明記して欲しいところです。

さて、預け替えが無事終了したので、改めて組入れ商品を確認してみると、なぜか買った覚えのない定期預金(1年)の文字が。調べた結果、預け買え手数料を、売却商品の解約により充当するわけですが、解約代金と実際の手数料の差額6円が自動的に定期預金の買付に回されていたようです。

そんな説明書きがあっかかな?と疑問に思いましたが、どうしようもないのであきらめました。解約代金から、まず預け替え手数料を差し引いてから、残金で購入すれば差額は生まれないのではないかと単純に考えたりもするのですが・・・・・。

いろいろと文句ばっかり述べましたが、確定拠出年金という自体はすばらしい制度だと考えていますので、これからの制度改正に期待したいと思います。

確定拠出年金の先進国であるアメリカやオーストラリアの制度について、概要がわかる本やWEBサイトをご存知の方がいらっしゃいましたら、教えてくださいますようお願いします。

2007-04-10

匿名組合って?

先日、大学時代の友人より、以下のような質問を受けました。

「○○証券で、ベトナムファンドを購入しました。また、マカオファンドに投資するともりです。これらは、投資信託のカテゴリーには入らないのでしょうか。」

これらのファンドは、よく広告等で見かけるわけですが、投資信託とは仕組みが少し違うのだろうなという印象を持っていましたが、詳しくは知りませんでした。○○証券のWEBサイトを覗いてみると、匿名組合というスキームを利用しているとのこと。この機会に、投資信託と匿名組合の違いを勉強してみることにしました。 (注:ここで言う投資信託とは、日本の形態で一般的な契約型の追加型株式投信のことです。)


投資信託と匿名組合の主な違い
項目投資信託匿名組合
根拠法令投資信託及び投資法人に関する法律商法535条
契約形態委託会社と受益会社との信託契約に基づいて発生した受益権を、受益証券の形にして取得投資家と営業者との相対契約
投資家受益者匿名組合員
運用者投資信託委託業者営業者
換金性基準価額で解約もしくは買取請求原則として、途中売却できない
利益分配の課税配当所得雑所得(不動産所得や事業所得の場合も)
主なリスク投資対象に関わるリスク(価格変動、金利変動、為替など)投資対象に関わるリスクに加え、営業者(発行者)破綻リスクも


以上がざっと調べてみたところです。
匿名組合ファンドを持っていれば、もっと分かることがあると思うのですが。詳しい方や実際に持っていらっしゃる方は、教えてください。

投資の初心者の方々は、投資信託を選んだほうがいいのではないでしょうか。

2007-04-09

2007/04/09の繰上償還ファンド

今日から、繰上償還ファンド(追加型株式投信のみ)の紹介をしていきたいと思います。新規設定ファンドは、情報を比較的集めやすいのですが、繰上償還ファンドの情報は見逃してしまうことが多いと思うからです。
繰上償還ファンドに何らかの共通点を見出せるかもしれません。そこから、われわれ個人投資家がファンド選択時の参考になる”何か”を見つけだすことを目的にしています。つまり、いいファンドを選ぶというアプローチではなくて、繰上償還になるようなファンドを選ばないというアプローチです。
繰上償還全ての情報を網羅できる保証はありませんので、もし私が見逃している情報があれば、教えてください。

2007年4月9日の繰上償還ファンド

三井住友アセットマネジメント/三井住友・バランスファンド(安定型)
三井住友アセットマネジメント/三井住友・バランスファンド(安定成長型)
三井住友アセットマネジメント/三井住友・バランスファンド(成長型)
三井住友アセットマネジメント/三井住友・国内株式アクティブS
三井住友アセットマネジメント/三井住友・国内債券アクティブ
三井住友アセットマネジメント/三井住友・外国株式アクティブ

2007-04-06

世界の年金基金の規模

最近よく見る金融審議会の資料に、「世界の年金基金の規模比較」というおもしろい資料を発見しました。
それによれば

1位  年金積立金管理運用独立行政法人/日本/8,706億ドル

2位  ノルウェー国営年金/ノルウェー/2,358億ドル

3位  ABP /オランダ/2,270億ドル

4位  国民年金/韓国/2,142億ドル

5 位 カリフォルニア州公務員退職年金基金/米国/1,960億ドル

6 位 企業年金連合会/日本/1,834億ドル

7 位 連邦公務員年金/米国/1,672億ドル

8 位 地方公務員共済組合連合会/日本/1,372億ドル

9位  カリフォルニア州教職員退職年金基金/米国/1,340億ドル

10位  ニューヨーク州職員退職年金基金/米国/1,319億ドル

出所:金融審議会/第5回我が国金融・資本市場の国際化に関するスタディグループ/柴田メンバー提出資料より

それぞれのアセットアロケーションの違いを比べてみたいですね。

2007-04-05

米国のノーロード・ファンドには2種類ある

アメリカはノーロード・ファンドの数と規模が大きいのは周知の事実ですが、日本におけるノーロード・ファンドとは若干定義が異なるようです。私が時々辞書代わりに使っている『基礎からわかる金融英語の意味と読み方―金融の仕組みがすべてわかる《金融英語入門書》 』で発見しました。

アメリカには、販売手数料の他に、12b-1 feesという手数料があり、投信の販促費用などに充当されるそうです。おそらく、販売会社へのキックバックにも使われているのでしょう。

実は、アメリカのノーロード・ファンドの中には、販売手数料こそ徴収していないものの、この12b-1 feesを差し引いているファンドが多数あるというのです。

なぜなら、12b-1 feesが0.25%を超えなければ、ノーロード・ファンドとみなされるからです。このようなファンドは12b-1 fundと呼ばれ、日本人の感覚でいうノーロード・ファンドは、pure no load fundと言うそうです。

全く役に立たない知識かもしれませんが、「へえ」と勉強にはなりました。

2007-04-04

運用報告書を読む

ハイブリッド・セレクションの第9期の運用報告書が投信スーパーセンターで電子交付されていました。2月19日が決算で交付が3月26日ですから、1ヵ月ちょっと時間がかかるということですね。

本日は、今回の運用報告書のポイントと、それに対するコメントを書いていきたいと思います。私と同じ投信初心者の方々の参考になれば幸いです。

■直近5期の運用実績

5期から8期まではTOPIXを上回ったようですが、今9期は3.8%下回りました。下回ったからといって、
すぐに売却するわけではありません。私自身は、TOPIXに勝つことを目標にしているわけではなく、自分の資産を長期運用しながら増やしていくことが目的ですから。もちろんTOPIXに買ったほうが嬉しいです。

■当期の運用経過

 《運用経過》

業種配分効果、銘柄選択効果ともにマイナスだったそうです。

 《今後の投資環境および運用方針》

内外景気に対し強気見通しに基づき電気機器、機械、小売業を組入れの中心銘柄とするそうです。また、グロース株のウエイトを引き上げると書いてあります。プロに運用を任せるのが投資信託なので、その点はお任せします。
■親投資信託受益証券の設定、解約状況

解約のほうが多かったようです。残念です。

■株式売買金額の平均組入れ時価総額に対する割合

売買高比率が2.23だという数値だけはなんとも言えませんが、さわかみファンドが0.72ですから、それよりは頻繁な売り買いをしているということでしょうか。

■組入資産の明細

組入れ銘柄の中に、ミクシィやカカクコム、ディー・エヌ・エーの文字が。個人的にはそういう銘柄も好きではあるので、ほどほどに組入れるならいいと思います。パフォーマンスにマイナスの影響をもたらしたのは事実でしょうが。個人的には、ドリコムを組入れてみては?と思います。ドリコムが最近開発した、「スペースハンター」というサービスは、ものすごい収益インパクトを与えるのではとの個人的見解を持っています。

以上が、今回運用報告書を読んで気になったところです。少しは参考になりましたでしょうか?他にも大事なところがあるよという先輩方、ご教示ください。

2007-04-03

5回目の買付

昨日4月2日は、5回目の買付日でした。
積み立て日を毎月31日に設定している場合、該当日が非営業日の場合は買い付けは翌営業日となります。また、31日が存在しない月は、月内最終営業日が買付日となります。(投信スーパーセンターではそういう決まりですが、他の販売会社がどうかはわかりません。)

さて、昨日の買付内訳は、
買付単価 17,194円
買付口数 5,697円
となり、
合計口数は、28,221口となりました。
投資信託の積み立てを始めてから、まだ5ヵ月に過ぎないので、長期投資家としてはまだまだ赤ちゃんです。

アメリカのサブプライムローンの話題などで、米国経済の先行きが怪しくなってきたなどと報道されていますが、もしそれが本当だとしても、もしくはマーケットが下落トレンドに入ったとしても、とことんそれに付き合っていきたいと思っています。

相場が悪いときは、次のジャンプのための助走(安く買える)だと思って楽観的に過ごしていきます。

2007-04-02

セゾン投信インタビュー 掲載しました。

ファンドゲット.comからのお知らせです。

インタビュー

(第5回) セゾン投信株式会社 宮澤雅美 取締役社長

掲載しました。

ご意見・ご感想お待ちしております。

カルパースのアセットアロケーションから学ぶ

最近、アセットアロケーション本を読み始めたこともあり、自分の投資比率はどう設定するべきかを考えています。

アセットアロケーションに正解はなく、人それぞれに異なるものですから、参考となりそうな指標から、リスクを増やす減らすの観点で適度に調整するのが現実的なのかなと思っています。

そこで、今日は世界最大級の機関投資家といえるカルパースのアセットアロケーションを調べてみることにしました。カルパースは、約27兆円の資金をカリフォルニア州の公務員のために長期運用を行っています。もの言う株主の側面もあり、積極的な運用を行っていることから、比較的高い利回りを狙う場合の参考になるのかなと考えています。

カルパースのターゲット・アセットアロケーションの内訳は、

株式 60%(国内株40%、外国株20%)
債券 26%
不動産 8%
オルタナティブ 6%

CalPERSのWEBサイトより

となっております。
債券26%のうち、20%程度は、米国内の債券だと思います。(わたしの悲惨な英語レベルで読解したところによれば)

カルパースの運用は世界中から注目されており、プロ中のプロが集まってこの比率を決めているのでしょうから、それなりに説得力のある数値だと考えられます。

カルパースを参考に、よりシンプルな積極的アセットアロケーションを考えてみると、株と債券の比率を6:4~7:3の間が適当なところでしょうか。

株と債券の内部でどう分散するかは、また考えたいと思います。